「パンはパンでも食べられないパン」を「食べたい」

 

就活をはじめた人の話を聞いた。

 

聞くところによると「就職スタートアップセミナー」なる講座を受けたという。就職活動における心構えなど叩き込まれたに違いない。

純粋無垢な大学生は、じわじわと「社会」とかいうよくわからんものに洗脳されていくのだ!

そこを乗り越えて、皆、青年期にきちんとピリオドを打つのである。大人になれというわけだ。

 

 

 

さて。その講座で出された1つの質問が面白かったので記そう。

 

その質問とは

「戦車に対してフランスパンが勝つには?」

というものだったという。

 

 

 

…これって有名なやつなんでしょうか。初見だったもので…。

 

戦車なんか実際に見たこともないし、フランスパンは固すぎるので好んで食べることはないです。

 

 

 

どう考えても不釣り合いな2つのモノを競わせるというのである。これは事件だ。

戦車vsフランスパン(vsダークライ、というのがいわゆるインターネットミームとしてあるらしく、世代直撃なので素直に面白いと思ってしまった)。凄まじい構図だ。

 

あれだろうか。背水の陣的な。背フランスパンの陣を仕掛けろという意味だろうか。韓信も真っ青である。

 

 

筆者の思考はフリーズしたまま、「社会」は一つの答えを導き出す--。

 

 

 

 

…どうやら解答例は「販売数で勝つ」というものらしい。

 

「ええ…キモい…」とか咄嗟に思ってしまった筆者は永遠に社会不適合者である。

 

 

まあ確かに、勝ち負けを「戦闘」でつけろ、という決まりはない。殺し合えー!と短絡的な思考に陥る方が寧ろ危ない。

 

何よりこの質問自体が抽象的である。

つまり抽象的思考の重要性を説いている。

 

「社会」の中には必ずしもマニュアル通りというわけにはいかない事例が転がっている。そうした事例に立ち向かうには、抽象的思考という応用力が欠かせない。

 

今回こそ極端な例ではあったが「これが駄目なら土俵を変えて勝負!」という姿勢は確かに重要なことだ。正攻法に固執しない柔軟性。素晴らしいわね。

 

一方どのような形であれ、勝ち負けがついて回るぞ、ということの暗示でもあったわけだが。

「社会」とは手厳しいものであるらしい。

 

 

もっとも解答「例」なので見ている業界、職種によって模範解答も変わってくることだろう。

諸君らの独創的な解答を心待ちにしている。

 

 

 

して、筆者の答えは「主砲にフランスパンを目一杯詰める」。ジャムってくれ。ガハハ。